2025年度 鉄道・バス設備投資計画【相模鉄道・相鉄バス】
安全対策とサービスの向上に総額125億円
新型車両「13000系」を導入する他、自動改札機の更新や車両リニューアルを実施
相模鉄道株式会社
相鉄バス株式会社
相鉄グループでは、2025年度の運輸業において総額125億円(鉄道事業113億円・バス事業12億円)の設備投資を実施します。
鉄道事業[相模鉄道㈱:本社・横浜市西区、社長・千原 広司]では、「デザインブランドアッププロジェクト※1」の統一コンセプトである「安全×安心×エレガント」に、「未来」というキーワードを加えてデザインされた新型車両「13000系」を導入し、相鉄線や相鉄線沿線の認知度向上・イメージ向上につなげる他、導入から日が経っている、変電所の機器更新を進め、さらなる安全性の向上を図ります。また、引き続き海老名駅の改良工事を推進するとともに、さらなる利便性・快適性の向上のため、各駅の自動改札機の更新やワイド通路の自動改札機への置き換え、10000系車両1編成のリニューアルを実施します。

バス事業[相鉄バス㈱:本社・横浜市西区、社長・大久保 忠昌]では、大型乗合バス19両(高速バス2両含む)、EVバス4両(レトロフィットバス1両含む)、コミュニティバス2両を導入します。

[鉄道事業] 113億円(記号:◎今年度竣工予定・◯継続)
1.安全・安定輸送の確保
◯新型車両「13000系」の導入
省エネルギー車両の導入による環境負荷の低減を目的に、新型車両「13000系」の導入を順次進めていきます。
今年度は、13000系車両1編成(8両)を導入します。

◯変電所の機器更新
さらなる安全・安定輸送を確保するため、導入から日が経っている変電所の機器更新を進め、安全性の向上を図ります。
今年度は、かしわ台変電所および西谷変電所の機器更新を行う予定です。

◯鶴ヶ峰駅付近連続立体交差工事の推進
踏切事故と交通渋滞の解消や地域の一体化を図るため、鶴ケ峰駅を含めた上下線約2.8㎞を地下化により立体交差する予定です。2022年11月から工事に着手しており、今年度は、シールドマシン※2発進に向けた準備工事や土留め工事、掘削工事などを進めていきます。なお、本工事は横浜市の都市計画事業として進めています。
2.サービスの向上
◯自動改札機の更新
相鉄線各駅の自動改札機について、経年による更新を順次進めていきます。また、一部の駅において、通常の通路幅の自動改札機からワイド通路の自動改札機への置き換えを行い、お客さまの利便性向上を図ります。
◯車両リニューアル
「デザインブランドアッププロジェクト」のコンセプトを反映した車両にリニューアルを進めています。車体色を「YOKOHAMA NAVYBLUE」に変更する他、座面やつり革の変更など内装の改良を行います。今年度は、10000系車両1編成のリニューアルを予定しています。

◯海老名駅の改良
北口改札および中央改札2階部分の増設、生活支援施設の整備を実施するとともに、駅舎の建て替えを行います(2026年度末完成予定)。今年度は、引き続き連絡通路の整備を進める他、駅建物の内外装工事を実施します。なお、本工事は、鉄道駅総合改善事業※3を活用して実施しています。

※イメージ図は、現時点の計画であり、今後変更になる可能性があります。
[バス事業] 12億円(記号:◎今年度導入予定)
◎乗合バスの導入
- 一般路線タイプ:17両
- 高速バスタイプ:2両
- EVバス※4:4両(レトロフィットバス1両含む)
- コミュニティバス:2両
うちドライバー異常時対応システム(EDSS)※5付きバス:22両

※1 「デザインブランドアッププロジェクト」とは・・・
相鉄グループ創立100周年(2017年12月)と都心との相互直通運転(2019年11月に相鉄・JR直通線開業、2023年3月に相鉄・東急直通線が開業)に向け、2015年11月から本格始動した取り組み。お客さまとの最大の接点となる鉄道の駅舎や車両、駅に隣接する商業施設などを統一したデザインコンセプトに基づきリニューアルを進め、認知度や好感度を高めることで「選ばれる沿線」の実現を目指しています。
※2 シールドマシンとは・・・
地盤を横方向に掘り進めることが可能で、土砂の掘削とトンネル壁の築造を同時に行う掘削機。
※3 鉄道駅総合改善事業とは・・・
地方公共団体や鉄道事業者などからなる協議会において策定された整備計画に基づき、ホームやコンコースの拡幅などの駅改良、バリアフリー施設や生活支援機能施設などの駅空間の高度化に資する施設の整備を行う事業。
※4 EVバスとは・・・
電気を充電した蓄電池の電力でモーターを動かすことで走行するバス。
※5 ドライバー異常時対応システム(EDSS)とは・・・
EDSS(エマージェンシー・ドライビング・ストップ・システム)の略で、運転士に異常が発生した場合、運転席と客席最前部に設置された非常ボタンにより車両を緊急停止させる安全装置。装置が作動すると徐々に車が減速し、警告灯ハザード、クラクションにてお客さまおよび周囲に緊急停止を報知します。また、バスロケーションシステムを利用して、異常発生を営業所へ知らせます。