【延期になりました】公道での自動運転バスによる実証実験【相鉄バス・群馬大学・日本モビリティ・横浜市経済局】
二俣川駅と左近山団地間の路線を営業運行
横浜市I・TOP横浜 路線バス自動運転プロジェクト
相鉄バス株式会社
国立大学法人群馬大学
日本モビリティ株式会社
横浜市経済局
相鉄グループの相鉄バス(株)(本社・横浜市西区、社長・菅谷 雅夫)と(大)群馬大学(所在地・群馬県前橋市、学長・石崎 泰樹、以下:群馬大学)、日本モビリティ(株)(本社・群馬県前橋市、社長・小峰 千紘)は、2021年9月20日(月・祝)から9月24日(金)までの5日間、相鉄バスとして初めて、横浜市内の公道で路線バスの営業運行による自動運転バスの実証実験を実施します。
これは、横浜市の「I・TOP横浜 路線バス自動運転プロジェクト」の一環として実施するものです。今回は、相鉄線 二俣川駅(横浜市旭区)と横浜市の大規模団地再生モデル構築事業の対象団地である左近山団地(横浜市旭区)間を走行する路線バスの一部区間(二俣川駅南口~左近山第5、往復約9km、以下:同区間)の公道を、大型の自動運転バスを用いて営業運行します。なお、駅に接続する自動運転バスの実証実験としては、神奈川県内で初めてとなります。
本実験は、2021年3月に左近山団地で実施した試験走行区間を延伸するもので、運転席に運転士を配置した自動運転「レベル2」で同区間を往復。路線バスの運行時刻に合わせ増便し、実際に使用しているバス停に正着※させ、通常の運賃を収受します。車内には運転士のほか、お客さまの対応や運行のサポートを行う保安要員が1人乗車し、安全性を担保しながらスムーズな運行を実現します。
今回の実証実験の結果をもとに、自動運転システムによる本格的な営業運行に向けた課題を把握し、高い安全性と安定した操作性を追求していきます。
今後も段階的な実証実験を重ね、自動運転に対する社会受容性の向上や、公共交通ネットワークによる持続可能な街づくりと、より安全な自動運転社会を実現するべく、自動運転「レベル4」による営業運行の早期実現を目指してまいります。
※ 「正着」とは…あらかじめ定められた乗降場にバスの乗降扉を合わせて停車すること
公道での自動運転バスによる実証実験の概要
■実施内容
実施期間
2021年9月20日(月・祝)~9月24日(金)の期間中、合計5日間
※緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置の期間延長などにより、延期または中止することがございます。
コース
相鉄線 二俣川駅南口(1番乗り場)~左近山第5
(往復約9kmの公道を最高時速30km/hで走行)
※区間中にある22カ所のバス停すべてに停車
※実証実験を行う区間は、平日ピーク時(1時間)に30便、1日に340便の路線バスを運行
自動運転
- 運転席に運転士を配置した自動運転「レベル2」
- 運転士は運転席に着座し、一部区間は手動で操作
- 運行便数は1日あたり、二俣川駅南口発3便、左近山第5発3便
※地図内の実線区間が、自動運転となります。
実証実験のポイント
- 神奈川県内で初めて、駅に接続する自動運転バスの実証実験(一部手動運転)
- 相鉄バスとして初めて、路線バスの営業運行による自動運転バスの実証実験
■運行について
運行予定日
9月20日(月・祝)~24日(金)
運行方法
- 一般のお客さまにご乗車いただき、運賃の収受を行ないます。
- 安全面を考慮し、お客さまが着席した状態で運行します。
- 座席定員(25名)を超えた場合はご乗車いただけません。
- お客さまのご利用の有無にかかわらず、すべての停留所に停車します。
- 荒天やシステム調整のため自動運転での運行ができない場合があります。
■使用車両
- 車両:日野ブルーリボン ハイブリッド2SG-HL2ANBP改
- 所有者:相鉄バス(株)
- 乗車定員:車検上の定員:77人、座席数:27席
- 寸法:1,055cm(L)248cm(W)337cm(H)
■自動運転システムとは
自動車の車両制御システムの一種で、運転に必要な「認知・判断・操作」の一部あるいは全部を自動で実施可能な機能を有するシステムの総称。SAE(米国自動車技術会)によってレベル0(手動運転)からレベル5までに区分される自動運転の国際的な基準。
■共同研究の目的とこれまでの取り組み
相鉄バスと群馬大学は2019年4月に大型バスの自動運転に関する共同研究契約を締結し、大型バスの自動運転「レベル4」による営業運転を目指しています。
相鉄バスでは、就労人口の減少に伴う運転士不足への対応のひとつとして自動運転技術の導入が不可欠と考えており、より安全な運行サービスを提供することでお客さまの利便性向上が図られることから、迅速な技術導入を目指します。
群馬大学研究・産学連携推進機構次世代モビリティ社会実装研究センターでは、大型バスの自動運転適用における課題解決や運行実務に即した技術の実現により、自動運転「レベル4」の実用化につなげたいと考えています。
これまでの取り組みとして、2019年9月には、よこはま動物園ズーラシア正門と里山ガーデン正面入口間にて、日本初となる大型バスによる営業運行での自動運転の第1回目実証実験を実施しました。その後、2020年10月には、同区間にて、日本初となる大型バスの運転席無人と「遠隔監視・操作システム」による営業運行を実施しました。
また、2021年3月には、相鉄バスとしては初めて、左近山団地内の公道で自動運転バスの試験走行を実施しました。
今後も大型バスの自動運転による実証実験を継続的に実施し、自動運転「レベル4」による営業運行を目指します。
(参 考)
【相鉄バス 概要】
相鉄バスは、横浜市内と神奈川県央部を中心とする地域において、路線バス(116系統)、高速バス、空港リムジンバスなどのバス事業を通して、1日あたり約7万人のお客さまにバス輸送サービスを提供しています。路線バス事業では、横浜・二俣川・三ツ境・大和・海老名など相鉄線の主要駅やJR線の保土ケ谷駅・東戸塚駅・中山駅などと住宅地や学校、よこはま動物園(ズーラシア)などを結ぶ身近な足として、「やさしさをのせて」をモットーに、日夜走り続けています。近年では、高齢化社会に対応して、乗りやすくまた降りやすい低床バスの導入や環境に優しいハイブリッドバスの導入を進めています。また、カード化の推進やICTによる情報の提供にも積極的に取り組み、地域の皆さまにとって、優しい、安全安心な公共輸送機関を目指しています。
【群馬大学 概要】
群馬大学は、次世代自動車産業振興に資する産学官金連携イノベーションの拠点形成を目指し、2016年12月に「研究・産学連携推進機構次世代モビリティ社会実装研究センター」を設置しました。これまで、関連分野の企業や自治体との連携・協力関係のもとに、地域社会に根付く自動運転による移動サービスの創出に向けた研究と社会実装を目指す活動を進めてきました。2020年7月には、研究成果を活用する大学発ベンチャーとなる日本モビリティ(株)を創出し、無人移動サービスの実用化に向けた機能を移転するとともに、技術的にも社会的にも自動運転による無人移動サービスに対応する真の社会実装を目指し、さらなる学術的な探求を進めます。
詳細は群馬大学ウェブサイトをご覧ください。
【日本モビリティ 概要】
日本モビリティは、自動運転の社会実装を目指した研究開発・実証実験を実施してきた群馬大学の小木津准教授の持つ経験やノウハウを用い設立した大学発ベンチャー企業です。小木津准教授が長年蓄積してきた経験やノウハウをもとに、業界初の「無人移動サービス導入パッケージ」を構築し、自動運転の社会実装および無人移動サービスの導入を支援します。無人移動サービス導入パッケージを全国に展開しつつ、提供する無人移動サービス導入パッケージの高度化、充実化を研究開発や他社との業務提携により実現し、無人移動サービスをより広く導入できる環境を整備し、自動運転技術を活用した安全・安心・快適な街づくりへ貢献することを目指します。
詳細は日本モビリティウェブサイトをご覧ください。
I・TOP横浜(IoTオープンイノベーション・パートナーズ) 概要
横浜経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT等(IoT、ビックデータ、AI、ロボット等)を活用したビジネス創出に向けた、交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等を包括的に進めていくプラットフォームです。これらの取り組みから個別プロジェクトを立ち上げ、「新たなビジネスモデル創出」、「中小企業のチャレンジ支援」、「社会課題解決への貢献」を目標としています。
詳細はI・TOP横浜ウェブサイトをご覧ください。