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一流シェフも認める職人が目指す先は
老若男女に愛される“町のパン屋さん”

「日本人が美味しく食べられるドイツパンをつくりたい」と意気込む【BACKEREI TON GARTEN】のオーナーにしてブーランジェ(パン職人)の中川さん。同じ駅に立地するフレンチの名店【Pétale de Sakura】の難波シェフから、お店で提供するためのバゲットのオーダーが入るほどの実力店です。

一流レストランにまで認められる絶品のパンをつくりあげる腕前があれば、都心で高級ラインの店を持つという選択肢もあったはず。それにも関わらず、弥生台を拠点とした“町のパン屋さん”として店を始めようとしたのはなぜなのでしょうか。

「弥生台で降りた時に有名なパン屋の袋を持った方が多く、良いパンを求めているニーズが高いと感じた」と中川さんはこの地を選んだ経緯を説明します。
 製パンの専門学校を卒業後、「なんとか潜り込んだ」という横浜の有名パン屋のレベルの高さを目の当たりにし、何度も職人の道を断念しかけたという中川さん。気持ちを支えたのは、幼少期にみた童話に出てくる「白パン」の思い出だったそうです。

「あんなパンをつくってみたいなぁ、と母と笑いながら話していました。美味しいものを思い浮かべたり、実際に食べたりすると笑顔になれし、幸せな気分になれるでしょ」を話す中川さん。同時に「私が感じたように、仕事や学校でつらいことがあっても、この店のパンを食べて元気になってほしい」と展望を語ります。

その思い通り、店内はパンの芳ばしい香りと、賑やかな会話、そして笑顔に満たされています。

パンは“生鮮”食品なので経験や勘だけに頼らず、重量や温度、時間などの数字も大切にしていると語る中川さん
お客様とのコミュニケーションを大切にするため、トングは置かずに対面販売の形でパンを売る方法を採用
店頭には自慢のパンのほか、フランス産のジャムや世田谷の紅茶屋から仕入れる茶葉なども販売しています
「パン屋なら木目調」という常識を覆し、「自分の好きな色」であるピンク色を基調とした店内
BACKEREI TON GARTENの
イチオシポイント
イチオシメニュー
パン職人を目指す原点ともなった
『ハイジの白パン』
「昔よく観ていた童話のなかで並べられていた白パンがあまりに美味しそうで。幼い頃は母とパン屋で買ってきた白パンを食べては、これじゃないな、いつか自分でつくってみたいな」と話していたという中川さん。パン職人を目指す原点にして、お店を代表する人気メニューはオーダー必須です。
おすすめシーン
仕事や学校帰りに立ち寄り、
気持ちをリセットしてほしい
美味しいものを食べれば自然と笑顔が生まれるもの。この店のパンが1日の活力に繋がってほしいと期待を込める中川さん。「住宅街という立地柄、仕事や学校、買い物帰りなどに立ち寄っていただき、今日は辛かったけどここに立ち寄ってちょっぴり良い気分になれたと思ってほしい」(中川さん)
SO33
弥生台駅周辺のこだわりの名店